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【PSVita】数乱digit レビュー

PS Vita / PSP
11 /18 2016

ハード : PSVita
メーカー:アイディアファクトリー(オトメイト)
発売日 : 2016年10月20日
定価  : 通常版 6,804円 DL版 6,264円 限定版 8,964円
シナリオライター:一 二階 / みぞおち 鳩子 / 紅原 香 / ミカガミ
イラストレーター:めろ / ちびキャラ 里雪
ディレクター:谷口歌奈
開発:株式会社イチカラム


攻略ページはこちら


私の攻略順は 弐籐 → 漆原 → 肆形 → 玖折 → 陸平 → 壱園
オススメ攻略順は公式通り 陸平 or 玖折 → 漆原 → 弐籐 or 壱園 → 肆形
肆形は真相的な内容なので最後が良いです。



数乱digit



主人公



零崎 紘可(れいさき ひろか)
※名前だけ変更可、デフォルトネーム呼びあり、顔グラ目パチあり、顔グラ消去可能


高校2年生。幼い頃に両親を亡くし、無良木 耶告(むらき やつぐ)に引き取られ育てられた少女。
300年前に絶家した零崎家の生き残りだということが判明し、零崎家が絶えて以来行われなかった数乱(すうらん)戦を再開させるきっかけとなった。
無気力で寝ることが大好き。困っている人間を見かけたら放っておけない性格。


口調は至って普通。隙あらば寝ること以外はまともな性格なので、受け入れやすいタイプだと思います。眠たくなったらどこでも寝るし食事に釣られて安請け合いをしたりもするので、自分の本能に忠実なキャラクターという印象でした。


ちょっと寝かせて…で寝て起きたら夕方や夜ということが何回もあるのでキャラ付けにしてはやり過ぎかな。場面転換したいから寝かせるんだろうな~と思いました(笑)




キャラクター



キャラクター声優
壱園 央助(いちぞの おうすけ)遊佐浩二
弐籐 光(にとう みつ)西山宏太朗
肆形 有比(しかた ゆうひ)鈴木達央
陸平 崇樹(ろくひら たかき)興津和幸
漆原 景太郎(しちはら けいたろう)前野智昭
玖折 巡(くおり めぐる)森田成一

サブキャラクター声優
無良木 耶告(むらき やつぐ)楠田敏之
伍代 朋江(ごだい ともえ)高橋広樹
捌沢 暗(はちざわ あん)天崎滉平

攻略対象は6人。数字を擬人化したということで話題になりましたが、手の甲に数字が描かれているだけで擬人化要素は特にありません。しいていえば「4=死」で肆形君が根暗だとか「7=ラッキーセブン」で漆原君が強運に恵まれてるとかそんな程度。


キャラクター達は自信家か無口キャラかに二分されているように思います。癖が少ないのは弐籐君と陸平先輩かな。弐籐君は前向きに頑張る良い子だし、陸平先輩は争いを嫌う穏やかな性格の人です。


攻略対象の中には、他人に嫌がらせをして楽しむゲスと、他人を傷付けて喜ぶ狂人が1名ずついるので苦手な方はご注意を。私があまり好きではないゲスキャラが大人気な状態のようなので、乙女の皆様と私の感想は反比例するものと考えて読んで頂けるといいかもしれません(笑)
またルートによってはサブキャラクターの恋愛模様を見ることになるのでサブキャラクターを攻略したいと思っている方もご注意下さい。


キャラクター達は目パチ・口パクあり。どちらも自然で良かったです。



ここがオススメ!



背景が綺麗で素晴らしいと思いました。生徒会室や図書室や食堂、保健室など「お金持ち学校」の雰囲気を醸しながらもスッキリ整っていて過ごしやすそうな学校が描かれていました。特定の個別ルートでしか使わないような背景も作られていたので手が込んでいるなと思いました。





戦ぎ(そよぎ)の地も桜や紅葉など数パターンの背景が用意されていてとても綺麗でした。刀を扱うので和風の仕様であることもポイントが高かったです♪ 紅葉や木の葉が散るエフェクトもあって風情を感じられました。
音楽も和風のものが多くゲームの雰囲気によく合っていました。






気になった点



シナリオがとてつもなくぶつ切りでダイジェストを見ているかのようです。「そうして○○が終わった」「数日後」「半月後」「しばらくたって」など、余韻を感じる暇もなくあっという間に次のシーンとなってしまいます。


一番残念だったのは心理描写が非常に甘かったこと。いつの間にか好きになっていた程度のことは序の口で、散々嫌がらせをしてきた相手が元気がなくなった時に「あの○○君の元気がないなんて…」と突然気になりだすほど。攻略対象が冗談で「どMなのか」と言ってきましたが本当にそうなんじゃないかと思ってしまいました。恋心を抱くまでの描写が圧倒的に少なかったです。


状況の描写も少なく分かり辛かったです。
「斬られて大量の血が出ているからこれは本物の刀…」といった後に「数刀(模造刀のようなもの)の攻撃なので傷はなかった」という文章が続いたり理解し辛い展開が度々ありました。
誤植も何度も出てきます。シリアスなシーンでも見かけたためもっときちんとチェックをして欲しかったです。


最後にシステムのことで2点。
おまけシナリオは本編で文字を集めると見られるようになっていますが、その文字が全ルートに満遍なく散っているせいでほぼコンプしないと後日談が見られません。最初に攻略したキャラのルート内容がおぼろげになってしまいますし、自分の好きなタイミングで読ませて欲しかったです。
またバックログで常に冬服姿であることが気になりました。立ち絵では夏服、ジャージ姿なのにバックログでは冬服…。些細なことかもしれませんが細かい所にも気を配ってほしかったです。






ボリューム



共通ルートが序章+4章、個別ルートが6章となっています。個別ルートに入っても2章の体育祭までは共通部分が多いです。
好感度が上がる選択肢を選ぶとエフェクトが出るようになっているため(オフにすることも可能)、攻略は簡単です。さくさくプレイする方ならば2,3日もあればコンプリート出来るかと思います。


一度プレイした章は章選択から再度プレイ可能な親切設計だったので非常に便利でした。




総評



文章の描写不足が甚だしくシナリオに浸ることが出来ませんでした。起承転結はどのキャラクターもきっちりしていたのですがいかんせん全てが断片的に描かれていたため恋愛イベントにも感情移入できませんでした。もっと1つ1つ丁寧な描写があって、章から章への移行もなだらかであると良かったと思います。


梵の神や数乱戦、鳥居をくぐればどこかの地に瞬間移動するという謎のシステムについても「そういうもの」としか説明されず残念でした。不思議な力に関してはファンタジーとして許容できますが、根幹である梵の神については由来や奉られた年代など詳しい説明が欲しかったです。
梵の神はおまけ「前日譚」で「戦いさえすれば復讐でもなんでもいい」「命を助けてやるから戦う姿を見せろ」と邪神のようなことをほざき始めるので、運命を狂わせられた数家の人々を思うと腹立たしくて仕方がありませんでした。崇め奉られるほどの立派な存在でもないのに態度がデカすぎる。偉いなら偉いでそれなりの描写がほしかったです。


結局、描写不足、掘り下げ不足に尽きるんですよね。なにがどうしてそうなった、と突っ込みたくなることが多々ありました。

ライターさんが4人いるためかキャラクターの口調や一人称が違うこともありましたし作品として纏まっていないと感じました。刀、和風、バトル…と設定はかなり好みだったので非常にガッカリしました。





★2.8 (★5中)

世界観★★★
シナリオ
システム★★★★
音楽・映像★★★★
イラスト★★★★
キャラクター★★★
ボリューム★★
オススメ度






以下ネタバレ含む各ルートの感想。






壱園央助

完璧超人ですねーすごい(笑) ここまでなんでもできる人間がなんで主人公に惹かれるのかが謎ですね。一目惚れなのかも、と本人は言っていましたけどイマイチ納得がいきません。剣道の腕が多少良いだけでそこまでなるか?と。主人公は美人らしいですが(おまけシナリオ耶告)、央助レベルの人物なら周りに美人は山ほどいるでしょうしどこに惹かれたのか不思議でした。


主人公の方も、友人にけしかけられて央助をよく見たらかっこよくて惚れた、とあまりに出来すぎなような。体育祭のときの長ラン姿で惚れたってチョロすぎませんか(笑) 生徒会長と書記という関係で仕事をしていくうちに親密な関係に…の方が良かったなぁ。本編途中で恋人関係になる唯一のルートなのにデートも行かず有難味が感じられませんでした。


理事長戦も無理がありすぎると思います。死期が近い老人と屈強なパーフェクトマンがぶつかって良い勝負になるわけがないのでは…w


零崎家と壱園家との関わり、真実を知っている肆形家、央助の身内が行った所業…美味しいポイントがたくさんあったのにあまり印象に残らず終わってしまいました。
一番インパクトがあったのは主人公が手の甲の零の字をカッターで傷付けようとしたシーンでしょうか。玖折君が止めて「お前は馬鹿か」と言ってましたが「同じことやったお前に言われたくないwww」とツッコんでしまいました(笑)











弐籐光

光を一番最初に攻略したので、あまりのシナリオのぶつ切り具合にビックリしてる間に終わってしまいました(笑)


そもそも光はなんであんなに主人公を守ってくれたんでしょうかね?ヒーローに憧れてるだけで初めて出会った主人公に「あなたを守ります」と発言するようにはならないと思うんですが…。光がヒーローになりたいと思うほどのお話があれば不自然ではなかったでしょうね。実は幼なじみだったりしたのかなーと考えていましたがそんなことはなかったので光という存在がよくわからなくなりました(笑)


壱園家に勝ちたい理由も「ただ勝ちたいから」って謎すぎる…。同級生でもないし序列が僅差とかでもないし過去にしがらみがあったわけでもないのに…なんで勝ちに拘ってたんでしょうね。


また文化祭のドレスのシーンが残念でした。採寸もせずに主人公のウエストサイズぴったりのドレスを作れる光の技量って…、って思わず苦笑い。採寸されてもそれはそれで嫌ですけど(笑)
それまで「多少仲の良い後輩」って程度だったのに突然甘い台詞を吐かれて気持ちがついていきませんでした。個別ルートに入っていきなりそんなこと言われても…という。このシーンに入る前に、もっと親密になれるお話があると良かったな~。手芸の道具を街に一緒に買いに行って「今度服作りますから着てもらえると嬉しいです」とか光に言われてからのドレスシーンだったら嬉しかったかも。…妄想が膨らむ膨らむ(笑)
あとドレスの装飾が取れかかっている、という光の発言がありましたがドレスに何もついてなかったですね。イラストレーターさんに情報が伝わってないか、後からライターさんが書き足して整合性が取れなくなったのかなと思いました。行進用のドレスならもっと煌びやかでも良かったんじゃないかな~。


体育祭のシーンでは応援合戦と騎馬戦が見られなくて残念でした。体育祭ってそこが一番おいしいんじゃないの…!?騎馬戦では伍代に勝って1位になったらしいのに…凄く勿体ない。
応援合戦は長ランとか着てる姿を見て「カッコいい…」って主人公が思わず言う、までが乙女ゲームの様式美だと思ってたんですがそれを見られたのは生徒会長ルートで光は何もなかったという。光が輝けるシーンをもっと与えてください(笑)


光のエンドは悲恋エンドが好きでした。安っぽいヤンデレと言ってしまうとそれまでなんですけど狙ってるんだろうなーって感じられるほどのコテコテシチュエーション好きなので嬉しかったです(笑)









肆形有比

いろいろとツッコミどころはあるものの好みのルートでした。好きになる過程も試練を乗り越える過程も、一番丁寧に描かれていたように思います。さすが公式攻略順を最後に指定するだけはありますね。


零崎家が優しくて強い一族ということを語り継いでいてくれる、それだけで肆形家と懇意にしたくなりました。…隣の席の玖折家からの扱いが酷かったからかな(笑)
有比君も「君を守るために強くなりたい」と努力してくれる気持ちが嬉しかったです。


肝試しでは、私も幽霊苦手なので有比君の解説が物凄く有難かったです(笑) お化け屋敷もあんな風に「この色出すの苦労したんだろうな…」とか「この造形作るのに頑張ったんだろうな…」とか浸れるといいですよね。それはそれで良い楽しみ方だなぁ。ただスタッフにとってはあんまり有難くはなさそうかな…(笑)


強さを求め始めてからは優しさを置き去りにしていくようで切なくなりました。肆形家元当主の依代さんの残した手記や壱園家への不信感などがあって恨みが連鎖してしまったんでしょうね。他人を傷つけたことは到底許されることじゃありませんが、憎しみと悲しみによって凶行に至ったと思うと何とも言えない気持ちです。


壱園家の行いが知れ渡り鳥居が消え二度と争いも起きないだろうと思うと、一番幸せなエンディングだったかなぁと個人的に思います。人を斬って無罪放免とはいかないでしょうから当然何らかの処罰がある…かと思いきやそうならなかったのが不思議。景太郎は謹慎だったのになんでだ。
ところでこのルートでちゃんと「数家の一族と理事長を斬ったのは」って書いてありましたね。…景太郎お前も謝れよ………。


恋愛エンドでは謎でしかなかった布、悲恋エンドでちゃんと回収されててよかったです。ハッピーエンドしか見たくない人にとっては悲恋エンドありきのこのゲームって辛いかもしれませんね。見なくても大丈夫なようになってると良かったですね。


ちょっと気になったのは悲恋エンドでの鳥居の文字。回想シーンで「梵神社」と書いてありましたが昔なら「社神梵」なのでは…?
そう思って調べてみたところ大体は右から左に書いてありますが左から右に書いてある物もありました。一概に右から左であるべきとはいえないようですね。勉強になってよかったです。








漆原景太郎

主人公がお花畑すぎてびっくりしました。景太郎謹慎中、好きだと考えてたら男子寮まで行っちゃってた、とかいやいやありえないでしょ(笑) その前まで「絶対許さない!」とかガチギレしてたのに寂しくてフラフラっと立ち寄るなんて…えぇ~…。


主人公が依存体質というか他人を頼りがちなのがやっぱり気になりましたねー。光のルートでは「自分なら本当のことを知りたいと思う」と言うほどしっかりしていたのに、景太郎ルートでは耶告との話を聞くこともなく飛び出していくような状況でしたね。精神的に弱くなってるのが感じられて残念でした。


景太郎は…どMなのかな?(笑) 二次元だからいいけど現実世界にこんなのいたら気持ち悪いというか犯罪者だからなぁ…うーんw
ヤンデルなドMかと思いきや「俺のことだけを考えて」とか…それは普通ドSキャラの発言なのでは?作り手が「大体こんなキャラが好きなんでしょー」って考えて作り上げた結果、属性盛り込みすぎて訳が分からなくなったように思います。変態キャラならそれだけ極めてればいいのに。


あと景太郎は悲恋がちょっと酷いwwまさかの寝坊ENDwww
「私も連れて行ってくれると思ってた」とかいやいや主人公頭大丈夫かとツッコミまくりました(笑) 飛び出す決意が出来なくてとどまったということなんでしょうけどただのぐうたらにしか見えなかったです。








玖折巡

今まで散々辛酸をなめさせられてきたのにちょっと玖折君の元気がないだけで「今日もこないのかな玖折君…」とか、この主人公頭は大丈夫か…と思いました。恋愛描写が不十分だったのでどうしても好きにはなれませんでした。陸平先輩のルートでは体調が悪いのにボコボコにされたし、この屑さを払拭するだけの素敵なイベントがあればよかったです。


玖折君のルートは一番描写が甘かったように思います。理事長豹変も突然すぎて「何言ってんだこいつ」状態。玖折君と生徒会長の対決に主人公は何も関係ないのに「戦いたいなら零崎を殺せ」とか突拍子がなさすぎて驚きました。


ほんと玖折君のルートは描写が無さ過ぎるんだよなぁ…。文化祭の内容も光のルートとほぼ一緒で残念でした。文化祭準備といい、肝試しといい、とりあえず押し倒しておけばいいんだろ的なノリがついていけませんでした。
雨の日は物憂げになるっていう設定も全然活かされてない。数少ない理解者の一人だったお祖父さんが亡くなったことを思い出すにしても毎日憂鬱になるもんですかね?主人公は励ますわけでもなくおまじないかけただけ。それだけで個人を悼む気持ちを昇華できるものでしょうか…。おまけシナリオでこの辺りのことが描かれていましたが本編でしっかり書いてほしかったです。


文句言ってきた両親がその後一切出てこないことも気にかかりました。玖折君が家に縛られ苦しむ描写がもっとあれば彼の気持ちも理解できたかもしれません。


なんか…最終的に屑人間がちょっと更生した、程度の印象でした。「沢山ひどい目にあったけどそれでも玖折君じゃないとだめ!」と思わせるようなシナリオをもっとたくさん入れて欲しかったです。
おまけシナリオで主人公の服を掴んで引き留めたりする可愛い一面があるのになぁ勿体ない。








陸平崇樹

焼きおにぎりが凄く美味しそうでした(笑) 特製のタレってどうやって作ってるんでしょうか…真似して作ってみたいなぁ。
無口で無気力系かと思いきや恋愛ENDでは男らしさが前面に出てきてかっこよかったです。


陸平先輩のルートで一番好きだったのは、数乱戦が行われる度に鳥居に確認しに行くシーン。主人公だけじゃなく陸平先輩も同じ行動をしていて、想い想われてるんだなぁとキュンとしました。
このシーンで陸平先輩がお守りを握っているのもグッときました。親の言いつけと過去のしがらみ、それらを断ち切りたいと思うような葛藤する気持ちが表れていて凄く良かったです。




陸平先輩と玖折の戦いは熱かったです。熱かったですが…それよりも玖折君の屑さに磨きがかかっていてドン引きしてる間に終わりましたwww
戦わないことを信念としていたのに玖折君を倒せるほど強いの?っていう疑問も少しありましたね。鍛錬をちゃんとしている陸平先輩…なんだか想像ができない(笑)

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